各位
マンジャロ®(チルゼパチド)の適正使用と違法流通防止について
2026年6月5日の厚生労働大臣記者会見において、糖尿病治療薬マンジャロ®(チルゼパチド)の個人間売買やSNSを介した違法流通について、国民への注意喚起と監視強化の方針が示されました。本学会はこの状況を重く受け止め、以下のとおりお伝えいたします。
マンジャロ®(チルゼパチド)は、我が国においてGIP/GLP-1受容体作動薬(デュアルアゴニスト)として、2型糖尿病を効能又は効果として承認された医療用医薬品であり、医師による適切な診断と継続的な管理のもとで使用されるべき薬剤です。個人間売買や譲渡によって入手された医薬品は、保管状況や品質が保証されず、患者の健康に重大な危害を及ぼすおそれがあります。また、医療用医薬品の個人間売買や不適切な譲渡は、法令上の問題を生じ得ます。さらに、こうした違法流通の拡大は、真に治療を必要とする糖尿病患者への医薬品供給や、医療への信頼にも影響を及ぼすおそれがあります。
日本糖尿病学会をはじめとする関係学会・団体は、糖尿病の適応を持つGLP-1受容体作動薬およびGIP/GLP-1受容体作動薬について、美容・痩身・ダイエット目的での不適切な適応外使用に対し、患者の安全性確保の観点から繰り返し警鐘を鳴らしています。さらに、肥満症に適応のあるセマグルチドやチルゼパチドについては、厚生労働省より最適使用推進ガイドラインが作成され適正な管理が求められています。
本学会はこれらの見解を支持し、法令違反に対する厳正なる対応と医薬品の適正使用推進と糖尿病患者の利益保護に努めてまいります。本学会会員においては、専門職としての知識と倫理に基づき、適正使用と違法流通防止にご協力をお願いいたします。
参考:
厚生労働大臣記者会見(令和8年6月5日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00935.html
GLP-1受容体作動薬およびGIP/GLP-1受容体作動薬の適応外使用に関する日本糖尿病学会の見解
https://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?content_id=191
最適使用推進ガイドライン(厚生労働省)
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/p-drugs/0028.html
2026年6月8日 日本くすりと糖尿病学会